天然ウナギ:卵の採集に初成功 グアム島西沖…東京大など - 毎日jp(毎日新聞)
東京大大気海洋研究所と独立行政法人水産総合研究センターの研究チームが、天然のニホンウナギの卵を採集することに初めて成功した。場所は、日本の南約2200キロのグアム島西側にある西マリアナ海嶺(かいれい)付近。亜種も含め19種いる天然ウナギでは初の快挙で、産卵の時期と位置も特定し、謎の多かったウナギの生態解明が一気に進みそうだ。養殖用稚魚の大量生産技術の開発や、激減したウナギ資源の保全・管理につながると期待される。1日付英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に掲載された。
採集場所は、水深が3000~4000メートルあり、異なる二つの海水がぶつかって塩分濃度が変化する約10キロ四方とごく狭い海域。卵は水深200メートル前後にあったとみられる。チームの塚本勝巳・東京大教授は「卵がふ化するまでの日数はわずか1.5日。採集できたのは幸運だった」と話す。