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- ホメオパシーの有効な利用法 - NATROMの日記
「ホメオパシーの有効利用」の問題点
運用次第では、ホメオパシーも有効であるように思える。しかし、現実的には日本において有効なホメオパシーの運用には問題がある。二点ほど問 題点を挙げよう。一点目は、ホメオパシーは、現代医学の否定と強く結び付いているという現実がある。ホメオパシー団体は、「現代医学を否定してない。現代 医学と協力してやっている」という立場をとっているが、それは建前に過ぎない。具体的な実例は、■喘息に対するステロイド治療を否定するホメオパシー、■ホメオパシーと医療ネグレクト、■ホメオパシーについて朝日新聞が詳報、などで論じた。「ホメオパシーを有効利用しよう」というメッセージは、こうした現代医学を否定するホメオパシー団体に悪用されるであろう。現代医学を否定するホメオパシー団体が、ホメオパシーを有効利用する可能性を殺したのだ。
二点目は、インフォームド・コンセントの問題である。ホメオパシーの有効利用と、「十分な情報を提供した上での患者の選択」とは衝突する。「レメディはただの砂糖玉」であることを知らされたとしたら、末期がん患者にとってはたしてホメオパシーが心の安寧になるだろうか?「代替医療のトリック」 の著者たちは、プラセボ効果を期待した代替医療の使用に批判的である*1。
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