最新刊のLinchpinを含め、12冊の国際的ベストセラーを出版しつづけたSethは、以前から従来の出版方法の限界を語ってきました。ですから、決して意外ではないのですが、それでも実際に宣言されてみるとその重要性がずしんと響きます。
誤解されたくはないので、彼のブログ記事を最初から最後まで読んでいただきたいのですが、英語が読めない方のために簡単にまとめさせていただきます。
①Sethは、出版社(と編集者)は好きである。彼らは頭脳明晰だし、良い人々である。これまでアイディアを盗まれたことが1度あるだけで、後は一度も騙されたことがない。
②作家には読者が必要なので、出版社が必要である。作家と読者の間には、書店、卸(流通業者)、メディア、印刷会社、出版社、といくつもの隔たりがある。作家にとってこのプロセスをやりやすくしてくれるのが、原稿料を払ってくれる編集者である。
③従来の出版社は、作家を未知の読者に繫げるために100年前に完成したテクニック(古ぼけていて、コストがかかる流通システム)を使っている。
④Seth は自分の読者が誰かもう分かっている。従来の方法は、彼の読者層を広げる助けにはならない。媒体が変化するにつれ、出版社たちは自己防衛的になっている。 過去10年、革新的なマーケティングのアイディアを実現した出版社は1社も思いつかない。(出版社)のビジネスマンが問いかけるのは、常に「業界における この変化がいかに我々のコアビジネスに危害を与えるか?」である。新しいアプローチがバーンズ&ノーブルにとって得か損か、そんなことに悩むことが自分の 読者のためであるとは思えない。
⑤Sethの読者は、彼の本を何冊も買って友達や同僚にプレゼントする。ブログ記事を友達や知人に送る。オンラインのディスカッションフォーラムに参加する。こういったことを、従来の企業ビジネスモデルはサポートしていない。
⑥アイディアを広め、人々とかかわる方法が移り変わる状況で、自己防衛をすべきまともな理由が思いつかない。
これらの理由で、今後は従来の方法では本を出版しないと宣言したSeth Godinです.常に新しい道を開拓してきた彼のユニークかつ勇気ある行動は、きっと米国の出版界に波紋を広げることでしょう。
”- 洋書ニュース: ベストセラー作家Seth Godinが爆弾宣言!「今後は従来の方法では出版しない」