《研究の動機》
ポニーテールを観察していると、その人がわざと揺らしているのではないかと思うほど、リズミカルに揺れています。その反面、あまり揺れていない人もいることに気づきました。どんな時によく揺れて、どんな風になるとあまり揺れないのでしょうか。そんな秘密を調べたい。
《考察》
振り子が一番よく揺れるには、長すぎても、短すぎても、歩き方が速くてもダメだ。60㎝の振り子は、ゆっくり歩くリズムが一番合った振動だった。 15㎝、30㎝の振り子はともによく揺れ、往復回数では0.6~1回の差があるが、ふれ幅では常に30㎝の方が大きい。どんな長さの振り子でも、そのものに合った振動を与えれば大変よく揺れる。ポニーテールの場合は、人が歩く速さの範囲(「ゆっくり」から「早足」まで)で常によく揺れる、長さ30㎝が一番よい。
《考察》
振り子の往復時間を決めるのは「長さ」だけだ。振り子の長さが同じであれば、ふれ幅やおもりの重さが変わっても1往復する時間は変わらない。この性質を「振り子の等時性」という。ポニーテールがリズミカルに揺れる条件は長さ30㎝・周期は1.07秒/1往復で、重さは関係ない。
《考察》
ポニーテールが左右にリズミカルに揺れた時に共通しているのは「歩く」という動作だ。歩くリズムとポニーテールの揺れるリズムが同じになって、「共振」しているのではないか。
《全体の考察と感想》
振り子と体の動きをよく観察すると、振り子リズムのポイントは「足のウラ」でした。右足が地面に着く時、わずかに右肩が下がり、振り子も右側に最大にふれます。反対に左足が着地した時は、自然と左肩が下がり、振り子も左側に最大にふれます。歩くという運動は、このような動きのくり返しです。共振器をかぶって歩けば、自分の姿勢・歩くリズム・体のバランスなどが分かるかもしれません。共振器は環境問題だけでなく、健康チェックにも役立ちそうです。
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