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"空気中に噴霧された『プリオン』にほんの短時間さらされただけで、マウスが100%の確率で死亡する可能性のあることが、最新の研究によって明らかになった。 「これまでは、プリオンは空気感染しないと考えられて..."

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空気中に噴霧された『プリオン』にほんの短時間さらされただけで、マウスが100%の確率で死亡する可能性のあることが、最新の研究によって明らかになった。

「これまでは、プリオンは空気感染しないと考えられて来たので、われわれは非常に驚いた」と、研究チームの一員でチューリッヒ大学病院の神経病理学者であるAdriano Aguzzi氏は述べている。研究は1月13日付けの『PLoS Pathogens』に発表された。

ヒトのプリオン感染者は米国で100万人当たり年間1〜2人にすぎないが、コロラド州のシカの一部個体群では、慢性消耗病の感染率が全体の15%にものぼるという。これらの感染症は、感染した体液や組織を介して伝播するが、空気感染の可能性については、これまでは決定的でない証拠が存在するのみだった。

プリオンが哺乳類に空気感染する可能性を確かめるべく、研究チームは、複数の小さなグループに分けたマウスに対して、スクレイピーを引き起こす種類のプリオンを含むエアロゾルを、それぞれ濃度と曝露時間を変えて噴霧した。

その結果、ごく低濃度のプリオンにさらされた1グループを除いて、すべてのマウスがプリオンに感染し、曝露から約150〜200日後に死亡した。また致死量に関しては、プリオンの濃度よりも曝露時間のほうが影響が大きいことが明らかになった。

例えば、マウス4匹のグループを、プリオンに感染した少量の体液[脳をすりつぶした組織を噴霧したもの]に1分間曝露させたところ、マウスは約200日後にスクレイピーにより死亡した。

他の方法で曝露させる場合、通常は高濃度のプリオンでないと影響は生じないため、これほどの致死率は予想外だったとAguzzi氏は述べている。例えば経口で感染を引き起こすには、脳から脳への汚染に比べて約10万倍の量のプリオンが必要になるという。[今回の実験では、プリオンは気道から直接脳に入り込んだとされている]

一般の人に影響があるわけではないが、研究室や畜殺場、飼料工場などには対策を導入するよう研究者らはすすめている。



- プリオン:空気感染は「非常な少量でも致死」 | WIRED VISION

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