ljmp:
「かいこうⅢ」/「rondo bell」のイラスト [pixiv]
かつて「日本」とよばれた国が海の底に沈んでしまった未来。人々はメガフロートを住まいとし洋上をぷかぷか漂う生活が当たり前となっていた。天に向けて着実に建造が進む軌道エレベータ、皆が空を見上げ宇宙に希望を見出す中、足元の一面の海原に夢を見出す人たちが居た。「有人深海探査船・かいこうⅢ」がかつて「東京」と呼ばれた都市に向かって降下を開始する。都市機能のすべてがデータになってしまった時代、すべてはメガフロートに受け継がれて、今となってはそこは巨大な漁礁以外の何者でもなかったけど、ピッチリとしたパイロットスーツに身を包んだ少女は耐圧殻の中で黄ばんだ「2012東京周辺マップ」を取り出すとウキウキ顔で呟いた。「公費で東京散策が出来るなんて、ラッキー♪東京タワーとスカイツリーのてっぺんに旗でも立ててこようかしら」「それは任務なのですか?」と言うAIの問いに「任務ももちろんちゃあんとするわよ。あ、TDL・・・というかもうどっちもシーね。ちょっと弄ればアトラクション動くんじゃないかしら?ねぇ、アンタの電力使えば・・・」「船体中央照明及び両舷メインアームの照明点けます。残存電力にはくれぐれも注意を・・・」 きゃっきゃと観光しか頭に無いようなパイロットに呆れたようにサバサバと手続きを済ませて行くAI。お灸をすえようと、ちょっとした悪戯で先ほどから船内のやり取りが全施設公開になっている。このプロジェクトに関わる職員のほとんどに聞かれているのを少女は知らない。「さあ!仕事なんて適当に速攻片付けて観光するわよ!!」そう気合を入れた瞬間、船内に笑い声とプロジェクトリーダーの怒声が響き渡った■こんな感じの微SF書きたい
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=14396745