1250年ぶり幻の宝剣出土 東大寺大仏の足元から - 47NEWS(よんななニュース)
聖武天皇が建立した東大寺大仏(奈良市)の足元から明治時代に出土した国宝の大刀「金銀荘大刀」2本が、約1250年間にわたり行方不明だった幻の「陽宝剣」「陰宝剣」とエックス線調査で分かり、同寺と調査した元興寺文化財研究所(同市)が25日、発表した。
妻の光明皇后が756年、天皇の遺品として東大寺にいったん献納後、献納宝物から外し、埋納した可能性が高い。東大寺への献納品目録として正倉院に伝わる「国家珍宝帳」の武器リスト筆頭に記した貴重な宝剣で、正倉院研究の上でも画期的史料といえる。
東大寺などによると、六百数十点の献納物を記載した国家珍宝帳には、今回の宝剣を含め宝物リストから外したことを示す「除物」の付せんを張った宝物が7件あるが、所在が判明したのは初めて。
宝剣は聖武天皇の四十九日法要に合わせ献納された。金や銀、漆などで装飾されている。明治末期、作業用の柱を立てるために大仏の台座そばに掘った穴から出土した。